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BACK清水監督がレース前に語るツール・ド・台湾 2023
「ツール・ド・台湾」チームにとってどういう位置づけのレースですか?
ツール・ド・台湾ずばり‟勝ちに行くレース”です。どうしても総合優勝した前年(当時、チーム右京相模原に所属していたダイボール・ベンジャミが優勝)との比較をしてしまう部分がありますが、今回はレース全体の出場メンバーを見ても昨年よりも断然に高いレベル。もちろん我々5名から優勝者を出せる可能性はありますが、難しい戦いであるのは間違いありません。
ステージ優勝もターゲットにしていますか?
総合優勝の為にステージ優勝が必要な場面もありますが、ステージ優勝にフォーカスしすぎると総合優勝が難しくなる場合もあります。これは‟ケースバイケース”ですね!
「このメンバーならこんなレースができるんじゃないか」という予想はありますか?
ツール・ド・台湾は、ワールドツアーの選手たちと戦った中東遠征とは目的が明らかに違うレースです。つまり、総合優勝を目指すためチームの戦略を変えていきます。中東遠征ではエース級の選手たちには、全員にチャンスを与えていました。選手たちにとって誰しもチャンスがあるとなれば困惑する部分もあったかと思いますが、結果レース期間中にお互いへのリスペクトも生まれました。
そして、今回のツール・ド・台湾は総合優勝を狙うポジションに置かれた選手‟ひとりのため”に一丸となって戦うべきレース。中東遠征でそれぞれの選手の良さもよく分かりました。個々の能力の高さも十分に感じていますので、今回の台湾だけではなく、その先のレースもメンバーを分かちながら各々の得意なパートが生きるレースで勝負をさせていきたいと考えています。
今回のメンバー構成の様なシチュエーションはありましたか?それとも新たな挑戦?
かつて誰しも勝てるメンバーが揃っていた時代と似ている状況でもありますが、今回の選手の個性は彼らとは違うので状況が似ても内容は違うと捉えています。かつての経験を元にすれば、レース中に力を発揮してれる各々のパートを正当に評価し、チームからしっかりと勝者を出すことでその先のチャンスをみんなに与えることができると思います。
こういったコミュニケーションが今回のメンバーにも大事になってくると考えております。しかし、すでにここは出来ている部分も感じます。例えば、ツアー・オブ・オマーンではベンジャがメカトラブルで総合を狙えなくなってから、山本選手の為にすぐにアシストに切り替えたシーンが記憶に新しいです。メンバーを見てきて私がコントロールする以前に全体的なリスペクトの和が出来ていると感じています。
今回参戦する各選手の特徴を清水監督の目線で紹介していただけますか?
■石橋選手
とにかく全体へ気がまわる選手です。中東のレースをみていても、一番最初にボトルを取りに来てくれたり、自らファーストアタックを決めてくれたり…と。今回はコース的に石橋選手はアシストになりますが、彼の仕事は今回の台湾でも総合優勝を狙うために非常に重要です。
これは今回の目標ではチームが望んでいない展開ですが、仮にチームが総合優勝を狙えなくなった場合、石橋選手の走りでステージ優勝を導ける働きも大きいですし、彼自身の走りがステージ優勝を狙える可能性も高いです。彼の動きをきっかけにチームにチャンスも広がることは間違いないです。
■小石選手
チームワークをすごく大事にしている選手。バランスの良い脚質・走力を持った選手で今回のレースに非常に向いていると感じています。かつてツール・ド・台湾を走った経験も多く、このレースを知り尽くしていますし、エースになってもアシストになってもトップ集団で展開できる選手。厳しいレースシーンで我々に優位に動かせる彼の力はチームに必要だと考えています。
■山本選手
とにかく気持ちの強い選手です。それでいてまわりをアシストすることもいとわない選手。メンバーの中では海外経験が少ないが、中東遠征では1レース毎の伸びしろがしっかりと感じられました。今回優勝を狙える能力を持っている選手だと十分に思っています。
■レイモンド選手
チームの頼れる兄貴的な存在。非常に高いスプリント能力を持っています。アジアのレースでありながら今回ヨーロッパ勢も結構来ます。平坦のスプリントに備えてトップスピードの高いアシスト選手を連れてきているチームもある中で、仮に展開の流れで我々のメンバーが彼のスプリントをアシストできない場面があっても、彼一人でそれを戦えてしまう高い能力を持っています。かつてのツール・ド・台湾の山岳ステージで上位になっている経験もあるので、総合でも期待できる選手です。
■ベンジャミ選手
過去総合優勝の経験(2017年)があることがまずは大きな注目です。今回も彼を中心としながら総合優勝が見えてくるのは間違いないですね。登りが強い上、少人数のスプリントも得意な選手。ツール・ド・台湾のコースレイアウトに向いている選手と言えるでしょう。明るいキャラクターに皆からなつかれやすい雰囲気、壁も作らない選手なのでムードメーカーともいえますね。こういったことも含めてエースになるべき資質をもっています。
清水監督のレース全体の展開予想は?注目のステージは?
総合優勝を争うにあたり、やはり大きな動きがあるのは山岳ゴールとなる第2ステージ。しかし、かつて第1ステージの逃げ切りで総合優勝が決まった事もあったのでどの展開でも注意が必要です。
第2ステージは登りゴールですが、展開次第でスプリンターも残ってしまうコース。つまり総合成績上位に残るメンバーのタイム差が僅差で構成される可能性も大ですから、我々としても必ずその勝負に絡まなければいけないですね。チームとしては第2ステージで総合リーダーを獲ることは重要と考えています。我々のメンバーの誰しもがこのステージを勝っても、その後のレースコントロールには心配していません。選手個々が力を持っていますし、お互いへの信頼度は大きいものです。
また、コース的には第4ステージも注意が必要です。峠を越えた後に湖(日月潭)を回ってのゴールスプリントという展開になりやすく、かつて2017年にプラデス選手がこのステージを2位に入って総合優勝を決めています。この第4ステージで戦うには登りで絞られたメンバーに残るクライム力とスプリント力が必要です。
他のステージでもスプリント勝負になる事が予想できるので、ボーナスタイムでライバルに差をつけていくシビアな展開になりうるのがツール・ド・台湾の難しさですね。
Tour de Taiwanってどんなレース?はこちらから
Live配信
Stage1
ライブ配信 10:00~ レーススタート 10:15~
https://youtube.com/live/p-SVbJsq5Rs
Stage2
ライブ配信 10:00~ レーススタート 10:30~
https://youtube.com/live/A8FgZaeQItI
Stage3
ライブ配信 10:00~レーススタート 10:30~
https://youtube.com/live/FgX3-K1kGrg
Stage4
ライブ配信 10:00~レーススタート 10:30~
https://youtube.com/live/2cWNBgOoXGE
Stage5
ライブ配信 10:30~ レーススタート 11:00~
https://youtube.com/live/YWflPbbs9PQ