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BACK【RACE REPORT】全日本選手権 ELITE ロードレース
全日本自転車競技選手権大会 エリート ロードレース チーム一丸で勝利を目指した一戦!山本選手が3位となりました
全日本選手権 エリート個人ロードレースが日本CSC 8kmサーキットを舞台に行われました。通常の5kmサーキットに、登坂の厳しい区間を延長したこの8kmサーキットを20周する160kmのレースです。このコースの特徴は、頂上に向けて勾配がきつくなる登坂と、急勾配でテクニカルなダウンヒル。アップダウンのみで構成されており、休む間もない厳しいコース設定です。
このコースでの2連覇がかかる山本選手、そしてそれを守る増田選手・石橋選手・小石選手・岡選手の5名で挑みました!
2024年度のナショナルチャンプを決定するシーズン最高峰のレースです。全日本選手権へ照準を合わせて国内外から選手たちが集結しスタートラインに並びます。勝者には1年間ナショナルチャンピオンジャージを着用する権利が与えられるなど、大きなステータスを持っています。
レースは日本CSCの8kmのサーキットを20周する160km。JCL TEAM UKYOは前年の大会を制した山本選手の連覇を最大の目標に置きました。レース前半のエスケープは石橋選手、中盤は増田選手を動かし先手を打つことでライバルチームを消耗させて山本選手、小石選手の脚を温存させます。終盤は小石選手、山本選手が勝負するメンバーを絞る攻撃を行い、勝負がかかった戦いでは小石選手が山本選手のフォローに回る、そしてレースが振り出しに戻って少人数のスプリントになった場合は岡選手が勝負に出るという作戦で挑みました。
早朝からの大雨は小康状態となり、風は非常に強いものの暑さでの消耗は避けられる好条件となりました。選手たちはいつも通りのニュートリションプランでエネルギーを蓄え、各自得意なウォームアップのパターンで気持ちを高めてスタートまでの時を過ごしました。
午前11時、前年度覇者の山本選手を先頭に108名のライダーによる全日本選手権ロードレースはスタートしました。
1周目から単独のエスケープはあるものの決め手とはならず、トップチーム同士がお互いを見合う落ち着いた展開でプロトンは大きく広がり進行します。
レースが動いたのは4周目、増田選手が急坂区間を猛烈なペースでプロトンを引き伸ばします。次に彼に代わって石橋選手がアタック、捕まってからもハイペースを崩さぬアプローチで先頭に立つとプロトンはみるみる分解し、メンバーは絞り込まれていきます。この動きで多くのチームがアシスト勢を失い、残ったメンバーは38名。当初の作戦通りの展開でJCL TEAM UKYOがレースを支配します。
6周目、更に石橋選手が単独でアタックし他チームにこれを追わせる展開を作ると、プロトンから20名がドロップして18名の選手に絞り込むことに成功します。
石橋選手が大きな役割を果たしグループに戻ると、今度は増田選手が鋭いアタックを開始します。これに反応できたのはキナン 宮崎選手。前々日のタイムトライアルで2位と好調を魅せた彼を動かすことで、他チームのライバルにメイングループを牽引させることに成功します。
10周目、ペースを1分半落としたメイングループは数名の選手が追いつき19名、先行する増田選手との差は2分と開きます。しかし、ここで増田選手にメカトラブルが発生し、宮崎選手が単独リードする展開に状況は変わります。
再びペースの上がったメイングループは13周目に宮崎選手を捕らえるとレースは次の展開を迎えます。山本選手は高カロリーの補給を要求し、勝負どころのコンディションを整えます。
そしてタイムトライアルチャンプの金子選手が口火を切ってアタック。それに反応したのはマトリックス小林選手、そして小石選手と山本選手です。後方の追走グループはEF留目選手、愛三工業石上選手、BAHRAIN新城選手、岡選手の4名です。レースはこの8名から勝者が出る展開を迎えます。
先頭では小石選手が積極的に牽引し、その差が30秒から徐々に52秒まで広がると追走グループもペースが上がり分解が始まります。追走で力を見せるのは愛三工業石上選手、彼のペースアップで岡選手がドロップしてしまいます。先頭グループを走る山本選手、小石選手が逃げ切り勝負でレースは進行していきます。
残り1周、崩れることなく逃げ続ける先頭の4名、後方からは石上選手が23秒で迫りますが勝負に絡めない距離となりました。
小石選手の強烈な牽引は続きますが、MATRIX小林選手がアタックすると車間が開きます。ここに金子選手、山本選手が反応して3名で残り2km。一度は遅れた小石選手が残り500mの下り区間で先頭に追いつきそのままの勢いでスプリントを開始します。
ゴール前200m、先行する小石選手を捲った金子選手。その番手から一気に小林選手が抜けると山本選手も渾身の力でスプリントをかけますが、小林選手の勢いに勝る事は出来ませんでした。多くの観衆が見守るゴールライン、拳を突き上げたのは小林選手、2位は金子選手、そして3位に山本選手が飛び込みます。
勝負に徹してレースを支配し、完走19名の戦いの中で勝利を信じて戦ったJCL TEAM UKYO。これを成し得なかった現実に選手たちは言葉を失います。悔しさに胸を詰まらせる山本選手、少し時を経て、皆で戦った事をお互いに称え次に向かう決意を固めました。
JCL TEAM UKYOを応援していただきありがとうございました!
山本選手コメント
「最後まで完璧に戦ってくれたチームメイトに感謝しています。自分が勝ち獲れなかった事がとにかく悔しいです。もっと強くなってここに帰ってきます。」
全日本選手権ELITEロードレース RESULT TOP3
DST 160km Ave 33km/h
1 小林海 MATRIX Powertag 4:47:25
2 金子宗平 群馬グリフィン +0:00
3 山本大喜 JCL TEAM UKYO +0:00
4 小石祐馬 JCL TEAM UKYO +0:10
8 岡篤志 JCL TEAM UKYO +7:03
10 増田成幸 JCL TEAM UKYO +9:36
DNF 石橋学